
(農)丹川は、大分市丹川の集落営農法人であり、平成18年の基盤整備を契機に地区の新たな担い手として設立した。経営面積は約15haであり、米・麦・飼料用米を中心に栽培を行っている。今回は、企画販売担当である松井理事に話を伺った。
「あるテレビ番組で金芽米の特集を見て、すぐに取組みを始めた」と取材をしていた事務所兼直売所に置いてある商品を見ながら松井理事が語った。金芽米は、胚芽の底の部分と旨味に関わる亜湖粉層と言われる部分を残す特殊な精米方法で作られた米のことである。「現在は、金芽米を目当てに直売所に足を運ぶ顧客も増えている状況」だと言う。直売所には、『金芽米』の他、『丹川の米』や『紫黒米』のような目を引く商品が並んでいる。一般的な米とは違う売り方を行い、米の有利販売を積極的に進めていることがわかった。
また、平成28年からニンニクを導入しており、経営の多角化も進めている。ニンニクを始めたきっかけは、「県法人会の研修会で話を聞いて始めた」、「やってみなければ興味も持てない」と話しており、攻めのチャレンジ精神で導入したことがうかがえた。「平成28年は初めての栽培で病害等に苦しめられたが、手応えを感じたため平成29年産は面積を拡大した」と話していた。
「若者の雇用の話も出ているが、現在の収入ではまだまだ厳しい」と話しており、継続性のある組織にするために協議を重ね、階段を一歩ずつ登っているように感じた。