
(農)国分
昨年から本格的に開始した乾田直播栽培の播種作業が、大分市内の(農)国分で始まりました。
乾田直播のメリット(移植栽培との比較)は、
●育苗作業が不要で省力・低コスト化になる
●代かき作業をしないので省力化に繋がる
●通常の移植栽培と組合せることで、規模拡大が可能となる。
などのメリットがあります。
(農)国分では、10年ほど前、関係機関からの働きかけで、近隣の5人(法人含む)で「乾田直播栽培」を開始したそうですが、当時は播種も手作業で、栽培技術も確立されていなかったため、同法人以外は通常の方式に戻してしまっていました。
平成29年度の大分県集落営農法人会主催の「乾田直播栽培のすすめ」の研修で栽培技術の確立を確信し、その後も関係機関と試行錯誤のうえ、ようやく栽培管理のコツをつかみ、昨年度は4ha、そして今年は全15haのうち、11haをこの方式に替えていくことにしています。今日も、18aの圃場を約1時間で済ませ、今後は1日に2~3ha(トラクター2台)済ませていくとのことでした。
ただし、乾田直播栽培は慣行栽培と栽培技術が全く異なるため、導入するには十分な検討が必要です。
<乾田直播栽培の留意点>
◎圃場条件・・・水持ち、用水確保、均平など
◎播種深度・・・(雑草・鳥害の影響回避対策として)
◎雑草防除・・・防除のタイミング
◎施 肥・・・施肥量とタイミング(入水までの畑期間は肥料が流亡しやすい)
◎水 管 理・・・ジャンボタニシ、雑草対策
◎病害虫防除・・(移植のような苗箱施薬をしないので)
上記のように留意すべき事項が多くあり、また地域によって作業適期も異なるため、乾田直播に関心のある方は、お近くのJAまたは振興局に相談してください。
(同法人では作業が忙しいので都度の対応・問合せはご遠慮ください。)
「作業が楽になった~」作業をしていた構成員 播種作業風景
2019年5月29日