(取材記事)園芸品目主体経営で地域を活性化 (農)芦刈農産

 (農)芦刈農産は、豊後大野市三重町の法人であり、平成17年に設立された1集落1農場型の集落営農法人である。また、『平成28年度全国優良経営体表彰・集落営農部門』にて農林水産大臣賞を受賞している先進的集落営農法人である。経営面積約40haのうち米・麦・大豆栽培だけでなく、カンショ、スイートコーン等の園芸品目も本格的に栽培している。今回は、法人事務所兼直売所で芦刈組合長に話を伺った。
 園芸品目に取組み始めたきっかけを聞くと「集落内には、農業後継者がいない。そこで年間雇用をして人を増やし、農地・地域を守っていくため」、「雇用する収入を生み出すためには、米・麦・大豆だけでは不十分」と芦刈組合長が答えた。(農)芦刈農産が栽培しているカンショは商品名『はるか姫』というブランドで県内外への出荷や法人の直売所での販売を行っている。また、平成28年度からは、『はるか姫』の冷凍焼き芋等の商品を開発し、6次産業化にも取り組んでいる。芦刈組合長は、「集落営農法人の役目のひとつは、創出したしごと・お金を地域へ還元していくこと」と話しており、現在では常時雇用7名、パート22名(パートは地域の人が約9割)体制を確立している。
 「今後は更なる面積拡大を目指し、担い手がいない集落の農地も守っていけるようにしたい」と話す。また、「失敗をおそれては何もできない。成功のイメージを持って決断は逃さないように取り組む」と語っており、今後もチャレンジを続けていく意欲を感じた。